プロフィール

森 光輝(Mori Kouki)
大垣市民病院 薬剤師 / 博士(薬学)

医療従事者の母の影響で医療の世界へ。急性期病院で高齢者医療と出会い、「薬剤師の出番はここだ」と確信した。

認知症ラウンドで「自分がここにいる意味があるといいな」と思って始めた研究が、気づけば論文10本になっていた。研究はRPGだと思っている。

薬剤師の好きなところは、科学者でいられること。患者に寄り添いながら、データでものを見る。目標は、急性期病院でのポリファーマシー対策を広め、講演で各地を回ること。


薬剤師になるまで〜これから

薬剤師になったきっかけは、医学部不合格だった。

志望通りではなかったけれど、医療の世界に入りたいという気持ちは本物だった。医療従事者だった母親の影響が大きい。薬剤師として急性期病院に入り、高齢者医療と出会ってから、気持ちが変わった。

急性期の現場では、高齢者の薬物療法に積極的な医師は多くない。最初は戸惑ったが、やがてそれが「薬剤師の出番」だと気づいた。提案が通る、介入できる——だからこそ勉強しなければという緊張感と、ここで貢献できるという確信が同時に生まれた。高齢者医療は、自分が一番力を発揮できる場所だと思っている。


研究の原点は、ささやかな問いだった。

認知症ケアラウンドに薬剤師として参加しながら、「自分はここにいる意味があるのだろうか」と思い、文献を調べた。答えは出てこなかった。ならば、意味があると自分で示せればいい——そう思って始めたのが研究だった。

研究はRPGだと思っている。データを集めるのがレベル上げ、論文を読み漁るのが装備とスキル振り、投稿・アクセプトがラスボス撃破。最初の論文は、装備も攻略本もない状態でラスボスに挑んだようなものだった。今は少しだけ、強くなった。

その最初の一本が、気づけば10本になっていた。論文賞も、優秀ポスター賞も、「意味があるといいな」という思いが積み重なった結果だと思っている。


薬剤師という仕事の、一番好きなところ。

科学者でいられること。患者さんに寄り添っているように見えて、データでものを見ている。感情で動いているようで、根拠で動いている。その二面性が、自分には合っている。

現場での気づきを研究に変え、研究の結果を現場に返す。そのサイクルを回し続けることが、自分なりの「薬剤師としての貢献」だと思っている。


これからやりたいこと。

急性期病院でもポリファーマシーに積極的にメスを入れられる、そんな薬剤師でいたい。高齢者医療の現場で薬剤師が果たせる役割は、まだまだ広げられると信じている。

そしていつか、講演で各地を回ること。研究を積み重ねてきた先に、それを広める役割を担えたら——それが今の目標です。


業績や問い合わせ

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